地震や台風、停電、回線の障害など、電話がつながらなくなる場面はいつ起こるかわかりません。電話は取引先やお客様との大切な連絡手段であり、非常時に止まると業務への影響は小さくありません。VoiceLine PBX クラウド版を活かしたBCP(事業継続計画)の考え方を整理します。

オフィスが使えないときも電話を受けやすい

従来の固定電話は、オフィスの建物に物理的に設置された機器に依存していました。そのため、建物が被災したり停電したりすると、電話そのものが使えなくなります。

クラウドPBXは、電話の中枢機能をデータセンター側で持つ仕組みです。オフィスに人がいなくても、スマートフォンアプリやパソコンのソフトフォンがあれば、自宅や避難先からでも会社の番号で発着信できます。出社できない状況でも電話業務を続けやすい点が、BCPの観点での利点です。

拠点が被災しても代替につなげやすい

複数の拠点がある会社では、一つの拠点が使えなくなっても、別の拠点や在宅の担当者が電話を引き継ぎやすくなります。クラウド上で着信の振り分けを変更すれば、配線工事をせずに転送先を切り替えられます。

あらかじめ「この拠点が使えないときは、こちらへ転送する」といった手順を決めておくと、いざというときに慌てにくくなります。

業務シーンで考える備え

たとえば、台風の接近で社員を早めに帰宅させた日でも、自宅のスマートフォンから会社番号での受電を続けられれば、お客様への対応を止めずに済みます。地震でオフィスが立ち入り禁止になった場合も、無事だった別拠点へ着信を振り替えることで、最低限の連絡窓口を保ちやすくなります。

一方で、停電が長引いてWi-Fiルーターやパソコンが使えなくなる、という事態も想定しておくべきです。担当者のスマートフォンのモバイル回線で受けられるよう準備しておくと、こうした場面でも対応の幅が広がります。

備えておきたい前提と限界

クラウドPBXは万能ではありません。インターネット回線と電力が前提となるため、通信障害や広域停電が起きると影響を受けます。スマートフォンのモバイル回線や予備の電源(モバイルバッテリーなど)を備えておくのが現実的です。

特に重要なのが緊急通報です。VoiceLine PBX クラウド版は緊急通報(110番・119番)に対応していません。災害時の通報手段として、携帯電話や別の固定回線を必ず別途用意してください。また、FAXの送受信にも対応していないため、FAXが必須の連絡には別の手段が必要です。

平常時に決めておきたいこと

BCPは、非常時になってから考えるものではありません。次の点を平常時に整理しておくと、有事の動きが定まります。

  • 誰がどの順番で電話対応を引き継ぐか
  • 転送先をどう切り替えるか、その操作を誰が行うか
  • 緊急通報に使える別回線が各拠点・各自にあるか
  • 予備電源やモバイル回線をどこに用意しておくか

年に一度でも手順を見直し、簡単な訓練をしておくと、いざというときに機能しやすくなります。手順書を作ったまま誰も中身を知らない、というのはよくある失敗です。

無理のない範囲で続けられる備えを

クラウド電話は、場所に縛られずに電話業務を続けやすい点でBCPと相性が良い一方、回線や電力、緊急通報という前提を押さえておく必要があります。完璧な備えを一度に目指すより、自社の規模に合った手順を決めて少しずつ見直すほうが続きます。相談と見積りは無料です。拠点の数と現在の受け方をうかがい、平常時に決めておく手順をお答えします。


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